#お役立ち情報
#飲食店
#独立開業
小さなカフェの開業資金はいくら必要?相場と必要なものを知ろう
お役立ち情報
お役立ち情報


倉石 匡啓
株式会社丸冨士 代表取締役社長
製菓・製パン業界の経営戦略、事業開発、地域密着型ビジネスモデルの構築
1988年、長野県生まれ。東京の大学を卒業後、家業である株式会社丸冨士に就職し、28歳で三代目代表取締役に就任。製菓・製パン業界において長年の経験を持ち、地域に根ざした事業展開と食文化の発展に尽力している。
Contents
目次
- 小さなカフェの開業資金はいくら必要?相場を知ろう
- 開業資金など、開業のために必要になるもの
- 資格
- 物件の取得費用
- 内装費
- 設備・備品費用
- 仕入れ費・メニュー開発費
- 広告・宣伝費
- 開業手続きや諸費用
- 予備費
- 無理なく資金調達を始める方法
- 自己資金と融資を組み合わせる
- 補助金・助成金の活用
- 小さなカフェならではのコスト削減方法
- 居抜き物件の活用
- 中古・リース機材の賢い選択
- InstagramなどのSNSで集客する
- ミニマルなメニュー構成にする
- 運転資金も忘れずに!開業後のランニングコストも見通して
- 家賃・光熱費・人件費
- 仕入れコスト
- 開業後すぐ黒字化は難しい
- 開業後にかかる広告費
- 小さなカフェならではの独自性を打ち出すヒント
- コンセプトづくり
- 差別化ポイント
- コラボレーション
- 小さなカフェ開業のモデルケース
- 【モデル1】居抜き物件を活用し、初期費用を抑えた場合
- 【モデル2】スケルトン物件から理想のコンセプトを実現
- 小さなカフェでもしっかり計画を立てれば成功できる
「小さなカフェを開きたいけれど、予算がどのくらい必要かわからない」「大きな店舗より費用が安いかもしれないけれど、具体的にいくら必要なのだろう?」こんな疑問を持ちながら、カフェ開業の夢に向けて一歩を踏出せずにいるのではないでしょうか。
開業資金をしっかり把握しないと、想定外の支出で挫折するリスクがあります。小さなカフェだからこそ、費用を最適化する工夫がカギになるのです。
この記事では、「小さなカフェの開業資金の内訳」を詳しく解説していきますので、具体的なコストイメージが掴めるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
なお、丸冨士では1957年の創業以来、製菓・製パン業界を中心にお客様と地域の食文化を守り育ててきました。ベーカリー開業を目指す方に向けて、物件選びから資金調達、厨房機器、商品開発といったパン屋の開業をトータルサポートする開業支援を行っていますので、開業にハードルを感じている方はお気軽にご相談ください。
» ベーカリー開業支援に関して詳しくはこちら
小さなカフェの開業資金はいくら必要?相場を知ろう
「小さなカフェ」と一言で言っても、規模や場所によって必要な開業資金は大きく異なります。一般的には500万~1,000万円程度が相場と言われていますが、これは物件や地域により大きく変動することを念頭に置いておきましょう。
都市部の駅近物件なのか郊外の住宅街なのか、また店舗スペースの広さ、カウンターだけのミニマルな店舗なのかなど、様々な要素によってコストが変わってきます。例えば、東京や大阪などの主要都市の駅近では、家賃だけでも月に20万円以上かかるケースが珍しくありません。一方、郊外であれば月10万円程度で広めの物件が見つかることもあります。
また、一人で開業する場合と数名のスタッフを雇う場合でも、人件費はもちろん、内装・設備費の考え方も変わってきます。一人で切り盛りするならミニマルな設備でスタートできますが、スタッフを雇うならワークスペースや休憩スペースも必要になってくるでしょう。開業資金を考える際は、「どんなカフェにしたいのか」というビジョンをまず明確にすることが重要です。
開業資金など、開業のために必要になるもの
小さなカフェを開業するためには、様々な準備が必要です。ここでは、開業に必要なものを項目別に詳しく解説していきます。
資格
カフェを含む飲食店を開業するには、食品衛生責任者の資格が必須となります。この資格がなければ、保健所の営業許可が下りず、合法的にカフェを営業することができません。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が実施する講習会(1日程度)を受講することで取得できます。
費用は1万円前後と比較的リーズナブルですが、開業準備が佳境に入る前に早めに取得しておくことをおすすめします。講習会は月に数回しか開催されないこともあり、タイミングを逃すと開業スケジュールに影響することもあるためです。
物件の取得費用
物件に関わる初期費用は、開業資金の中でも特に大きな割合を占めます。敷金・礼金・保証金などが主な費用となりますが、物件によっては数ヶ月分の家賃が前払いで必要になることもあります。
例えば、月額家賃15万円の物件であれば、敷金2ヶ月、礼金1ヶ月、仲介手数料1ヶ月、前家賃1ヶ月として計算すると、75万円の初期費用が必要になります。ただし、居抜き物件(前の店舗の内装や設備がそのまま残っている物件)を活用すれば、内装費や設備費を大幅に抑えられるケースもあります。特に小さなカフェの場合は、居抜き物件の活用が費用対効果が高い選択肢となるでしょう。
居抜き物件は通常の物件より賃料が若干高めに設定されることもありますが、内装や厨房設備の費用を考えると、トータルではコスト削減になることが多いです。ただし、設備の状態や使い勝手をしっかり確認することが重要です。
内装費
内装費は、カフェのコンセプトや雰囲気づくりに直結する重要な要素です。壁や床の仕上げ、照明器具、カウンターやキッチンの造作など、様々な工事が含まれます。
新規に内装工事を行う場合、坪単価で15万~30万円程度が相場となり、10坪のカフェであれば150万~300万円の費用がかかる計算になります。しかし、上述の居抜き物件や、一部DIYを取り入れることでコストを削減することも可能です。
DIYで内装を手がける場合は、専門的な知識や技術が必要な電気工事や水道工事などは専門業者に依頼し、壁の塗装や簡単な棚の取り付けなど比較的容易な作業を自分で行うという方法がおすすめです。また、デザイナーや施工業者に依頼する場合は、複数の業者から見積もりを取り、内容や価格を比較検討することが大切です。安さだけを重視すると、工事の質が低下したり、追加費用が発生したりするリスクがあることにも注意しましょう。
設備・備品費用
カフェの運営に必要な設備や備品は多岐にわたります。厨房機器(エスプレッソマシン、コーヒーメーカー、冷蔵庫、調理器具など)と家具・インテリア(テーブル、椅子、照明)が主な費用となります。
特にエスプレッソマシンは、業務用の本格的なものになると100万円〜200万円する場合もあり、設備費の中でも大きな割合を占めることがあります。冷蔵庫や冷凍庫、製氷機なども必須設備となりますが、これらは新品で購入すると相当な費用がかかります。
初期投資を抑えるためには、リース契約や中古機材の活用も検討する価値があります。ただし、新規開業の場合はリース契約が難しいケースもあるため、審査状況や実績を確認しながら検討することが必要です。また、余裕を持った設備を導入し、コールドブリューなどの製法を取り入れることで、無理なく生産できる体制を整えることも大切です。
中古機材を活用する際は、メンテナンス体制や保証内容をしっかり確認することが重要です。特に冷蔵庫や製氷機などは、故障すると営業に直接影響するため、信頼できる業者から購入するようにしましょう。
仕入れ費・メニュー開発費
開業時には、コーヒー豆、食材、紙ナプキンやストローなどの消耗品など、初期の仕入れ費用が必要となります。また、オリジナルメニューを開発する場合は、試作のための材料費や、必要に応じて専門家のアドバイスを受けるための費用も考慮しておくべきでしょう。
小さなカフェでは、大量仕入れによるコストダウンが難しいため、当初は原価率が若干高くなる傾向があります。しかし、徐々に仕入れルートを開拓していくことで、コストを最適化していけるでしょう。開業時の仕入れ費用としては、少なくとも20万円程度は見込んでおくと安心です。
メニュー開発に関しては、すでに飲食業界での経験がある方であれば自分で行うこともできますが、そうでない場合は、専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。適切なメニュー構成と価格設定は、カフェの収益性に直結する重要な要素です。
広告・宣伝費
新規開業するカフェを多くの人に知ってもらうためには、効果的な広告・宣伝活動が欠かせません。SNS広告、Webサイト制作、チラシなどの開店告知にかかる費用も開業資金として計上しておく必要があります。
特に開業直後は認知度を高めるための宣伝が重要となるため、プレオープンイベントや試飲会の費用も見込んでおきましょう。Googleマイビジネスへの登録や、地域情報サイトへの掲載など、無料で活用できるツールもありますが、一定の予算は確保しておくことをおすすめします。
小さなカフェの場合、大規模な広告キャンペーンよりも、地域に密着した宣伝活動や、SNSを活用した情報発信が効果的です。開業前から情報発信を始めることで、オープン時に来店客を確保しやすくなります。
開業手続きや諸費用
カフェを開業するには、様々な行政手続きや申請が必要となり、それに伴う費用も発生します。主なものには、営業許可申請(保健所対応、消防関連)があります。また、法人化する場合は登記費用も必要となります。
営業許可申請の費用は地域によって異なりますが、一般的には数万円程度です。また、消防署への申請や検査も必要となる場合があります。法人化する場合は、登記費用として20万円程度、さらに司法書士に依頼する場合は別途報酬が発生します。
このほか、任意ではありますが、店名やロゴの商標登録を行うことも検討する価値があります。将来的なブランド展開を視野に入れている場合は、早い段階で商標登録を行っておくことをおすすめします。
予備費
開業準備を進める中では、予想外の出費が生じることは珍しくありません。設備の故障や追加備品の購入、想定していなかった工事など、様々な場面で追加費用が発生する可能性があります。
そのため、当初の見積もりに加えて、最低でも初期費用の1~2割程度は予備費として確保しておくことが賢明です。例えば、総額600万円の開業資金を見込んでいる場合、60万~120万円程度の予備費を用意しておくと安心でしょう。
予備費を確保しておくことで、想定外の事態に慌てることなく対応でき、スムーズな開業につながります。特に小さなカフェでは、経営者自身が様々な役割を担うことが多いため、資金面での余裕は精神的な余裕にもつながります。
無理なく資金調達を始める方法
開業資金の調達方法は、自己資金だけでなく、様々な選択肢があります。ここでは、無理なく資金調達を行うための方法をご紹介します。
自己資金と融資を組み合わせる
カフェ開業の資金調達においては、自己資金と融資をバランスよく組み合わせることが一般的です。自己資金の割合としては、全体の3分の1から2分の1程度を目安とすることが望ましいでしょう。融資機関は自己資金の割合を重視する傾向があり、自己資金の比率が高いほど融資審査に通りやすくなります。
融資の選択肢としては、日本政策金融公庫、地方銀行、信用金庫などがあります。特に日本政策金融公庫の「新規開業資金」は、創業時の資金調達として利用しやすい制度です。金利も比較的低く設定されており、創業者向けの様々な支援メニューが用意されています。
融資を受けるためには、説得力のある事業計画書の作成が不可欠です。小さなカフェならではの強みや独自性をアピールし、マーケティング戦略や収支計画を具体的に示すことが重要となります。また、過去の飲食業での経験や、カフェ運営に関連するスキルなども積極的にアピールしましょう。
丸冨士では、ベーカリー開業を目指す方に向けて、経営計画の作成〜資金調達、店舗の施工まで細かく情報共有いたしますので、開業にハードルを感じている方はお気軽にご相談ください。
» ベーカリー開業支援に関して詳しくはこちら
補助金・助成金の活用
カフェ開業に活用できる可能性のある補助金・助成金もあります。商店街活性化補助金や地域創生助成金など、地域によって様々な支援制度が設けられていることがあります。
小規模事業者持続化補助金(日本商工会議所など実施): 常時使用従業員数5名以下の小規模事業者が対象。補助額は通常枠で上限50万円、補助率2/3(※条件次第では上限100万円)チラシやSNS広告、店舗の一部改装費用などに活用でき、採択されれば自己負担を抑えられます。
IT導入補助金(中小企業基盤整備機構など実施): 中小企業・小規模事業者がITツールを導入する際に使える補助金です。たとえばPOSレジシステムや予約管理ソフト、会計ソフトなどの導入費用が対象で、補助率1/2、上限は通常枠で50万円程度ですが、内容により上限額が変動します。
これらの補助金・助成金は、申請条件や対象となる費用項目が細かく設定されていることが多いため、自治体や商工会議所に相談しながら、活用できる制度がないか調べてみることをおすすめします。申請から交付までには時間がかかる場合が多いため、開業計画の早い段階から情報収集を始めることが大切です。
特に、地方創生や観光振興、空き店舗活用などの政策目標に合致するカフェ企画であれば、補助金・助成金の対象となる可能性が高まります。補助金・助成金は返済不要の資金となるため、積極的に活用を検討しましょう。
小さなカフェならではのコスト削減方法
小さなカフェの開業では、限られた資金を効率的に活用することが成功への近道となります。ここでは、小さなカフェならではのコスト削減方法をご紹介します。
居抜き物件の活用
前述しましたが、居抜き物件の活用は開業コストを大幅に削減できる方法です。内装や設備が流用できるため、新規に一から工事を行う場合と比べて、数百万円単位でコストダウンが可能です。
特にキッチン設備や水回りは、新規に設置すると高額な費用がかかります。居抜き物件であれば、こうした設備がすでに整っていることが多く、大きなコストメリットとなります。
ただし、既存設備の劣化状況や使い勝手は物件によって大きく異なります。物件を見学する際は、設備の状態を専門家に確認してもらうことをおすすめします。また、自分のカフェのコンセプトに合った内装や設備なのかという点も重要な判断基準となります。
中古・リース機材の賢い選択
オーブン、冷蔵庫、コーヒーマシンなどの高額設備は、新品で購入すると大きな初期投資が必要となります。しかし、中古機材やリース契約を活用することで、初期コストを抑えることが可能です。
中古機材を購入する際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。メンテナンス体制や保証内容をしっかり確認し、故障時のサポート体制が整っているかを見極めましょう。また、リース契約は初期投資を抑えられるメリットがありますが、トータルコストでは新品購入よりも高くなる場合もあるため、契約内容をよく確認することが大切です。
特に小さなカフェでは、必要最小限の設備からスタートし、営業状況に応じて段階的に設備を拡充していくという戦略も有効です。最初から完璧を目指すのではなく、コアとなる設備に投資し、その他は必要に応じて追加していくという考え方も検討しましょう。
InstagramなどのSNSで集客する
広告・宣伝費を抑えるためには、InstagramやTwitter、TikTokなどのSNSを活用した集客が効果的です。適切に運用すれば、無料または低コストで効果的な宣伝が可能となります。
「小さい店」ならではの手作り感やこだわりを発信することで、ファン獲得につながりやすいです。特に、コーヒーやスイーツの写真は視覚的に魅力的なコンテンツとなり、拡散されやすい傾向があります。
また、現在はローカルインフルエンサーや休日のカフェ巡り情報を発信しているまとめアカウントも多数存在します。こうしたアカウントに案件として依頼するのも効果的な宣伝方法の一つです。費用対効果の高い宣伝方法として、検討してみてはいかがでしょうか。
ミニマルなメニュー構成にする
小さなカフェでは、メニューを絞り込むことで食材コストやフードロスを抑えることができます。多くの商品を揃えると在庫管理が複雑になり、廃棄ロスも増加しがちです。
少数精鋭のメニュー構成にすることで、各商品の品質向上に集中できるというメリットもあります。特にスペシャリティコーヒーなど付加価値の高い商品に注力することで、客単価アップを図ることも可能です。
例えば、季節限定メニューを定期的に入れ替えることで、少ないメニュー数でも飽きられないよう工夫することができます。また、地元の食材を活用したオリジナルメニューを開発することで、差別化を図ることも効果的です。
運転資金も忘れずに!開業後のランニングコストも見通して
カフェの開業資金を考える際、開業時の初期費用だけでなく、開業後の運転資金も重要な要素です。ここでは、開業後のランニングコストについて解説します。
家賃・光熱費・人件費
カフェを運営する上で避けられない固定費として、家賃・光熱費・人件費が挙げられます。小さなカフェであっても、これらの費用は毎月一定額が発生します。
家賃は物件によって大きく異なりますが、立地条件の良い場所ほど高額になる傾向があります。光熱費は、営業時間や設備の使用状況によりますが、冷暖房費や調理機器の電気代、水道代などを含め、月に数万円から10万円程度が目安となるでしょう。
人件費は、一人で運営するか、スタッフを雇用するかで大きく変わります。スタッフを雇用する場合は、給与だけでなく、社会保険料や労働保険料なども考慮に入れる必要があります。小さなカフェの場合、開業当初はできるだけ少人数でスタートし、徐々に体制を整えていくという方法が一般的です。
仕入れコスト
カフェのメニュー構成によって、仕入れコストは大きく変動します。コーヒー豆や食材、消耗品など、日々の営業に必要な仕入れ費用を事前にシミュレーションしておくことが重要です。
特に季節によって価格変動の大きい食材を使用する場合は、その変動幅も考慮に入れた計画が必要となります。また、開業当初は仕入れルートが限られるため、原価率が高くなる傾向があることも念頭に置いておきましょう。
仕入れコストを最適化するためには、メニューごとの原価計算をしっかり行い、無駄な仕入れや廃棄を減らす工夫が大切です。例えば、複数のメニューで共通の食材を使用したり、季節の食材を活用したりすることで、コスト削減とメニューの魅力向上を両立させることができます。
開業後すぐ黒字化は難しい
カフェを含む飲食店は、開業後すぐに黒字化することは珍しいと言われています。認知度の向上や常連客の獲得には時間がかかるため、最低でも半年程度は赤字期間を想定しておくことが賢明です。
この赤字期間を乗り切るための運転資金をしっかり確保しておくことが、カフェ経営を続けていくための重要なポイントとなります。具体的には、最低6ヶ月分の固定費(家賃・光熱費・人件費など)をカバーできる資金を用意しておくことをおすすめします。
開業後は予想外の出費も発生することがあるため、余裕を持った資金計画が大切です。焦って利益を追求するあまり、サービスや商品の質が低下してしまっては本末転倒です。長期的な視点で経営を考え、着実に顧客基盤を築いていくことを目指しましょう。
開業後にかかる広告費
開業時の宣伝だけでなく、開業後も継続的な広告・宣伝活動が必要となります。特に、リピーター獲得のための施策は、カフェ経営を安定させるために重要な要素です。
SNSでの情報発信、ポイントカードやクーポンの発行、季節限定メニューの告知など、様々な方法でリピーター獲得を図ることができます。これらの施策には一定のコストがかかりますが、新規客の獲得よりもリピーターの維持の方がコストパフォーマンスが高いことが多いです。
小さなカフェならではの強みを活かし、お客様との距離感が近いという特徴を生かした宣伝方法を検討しましょう。例えば、顧客の誕生日にメッセージカードを添えたサービスを提供するなど、大規模店舗では難しい細やかな対応が差別化ポイントとなります。
小さなカフェならではの独自性を打ち出すヒント
小さなカフェが大手チェーン店と競争していくためには、独自性を打ち出すことが重要です。ここでは、差別化のためのヒントをご紹介します。
コンセプトづくり
カフェのコンセプトは、ターゲット顧客の明確化と集客において非常に重要な要素です。SNS映えする内装や、地域密着型のコミュニティスペースなど、明確なコンセプトを持つことで、ターゲット顧客に強く訴求することができます。
コンセプトを考える際は、「このカフェでしか体験できないものは何か」という視点が大切です。例えば、古民家を改装した落ち着いた空間や、特定の趣味や関心事に特化したテーマカフェなど、独自の世界観を持つカフェは注目を集めやすい傾向があります。
また、ローカルインフルエンサーが同じエリアの他の店舗とどう差別化して紹介できるかといった目線でも考えてみると良いでしょう。インスタグラムなどのSNSで紹介されるきっかけとなる「映える」ポイントがあると、自然と宣伝効果が生まれます。
差別化ポイント
小さなカフェの差別化ポイントとして、自家焙煎コーヒー、手作りスイーツ、オーガニック食材の使用などが挙げられます。これらの特徴は、商品の付加価値を高め、価格競争に巻き込まれることを避けるための重要な要素となります。
例えば、自家焙煎コーヒーを提供するカフェでは、豆の選定から焙煎度合いまでこだわりを持って取り組むことで、コーヒー愛好家からの支持を得ることができます。また、地元の食材を活用したメニューや、アレルギー対応、ヴィーガン対応など、特定のニーズに応えるメニュー展開も差別化につながります。
小さなカフェだからこそ実現できる柔軟性や機動力を活かし、常に新しいアイデアを取り入れることで、マンネリ化を防ぎ、顧客の関心を引き続けることが大切です。
コラボレーション
近隣店舗との連携やイベント出店、ポップアップショップなど、様々な形でのコラボレーションは認知度向上に効果的です。地域のイベントに参加することで新たな顧客層にアプローチできますし、近隣の飲食店とのコラボメニュー開発なども話題性を生み出します。
他のお店のInstagramにもストーリーズで登場するなど、相互のタイアップも効果的です。このような取り組みは特にお金がかからず、工夫だけで実現できる点が魅力です。
例えば、地元のパン屋と連携してサンドイッチを開発したり、地域の農家から直接食材を仕入れてその魅力を発信したりすることで、地域に根差したカフェとしてのブランディングにつながります。コラボレーションは単なる宣伝効果だけでなく、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性も秘めています。
小さなカフェ開業のモデルケース
具体的な開業計画を立てるために、いくつかのモデルケースを見ていきましょう。立地やコンセプトによって費用は大きく変動しますが、ここでは代表的な2つのパターンをご紹介します。
【モデル1】居抜き物件を活用し、初期費用を抑えた場合
都内の住宅街(10坪程度)で、元々カフェだった居抜き物件を活用するケースです。厨房設備や基本的な内装が残っているため、費用を大幅に抑えることが可能です。
物件取得費(保証金、礼金など): 150万円
内装・設備費(一部改修、中古機器購入など): 250万円
仕入れ・運転資金など諸費用: 150万円
初期費用合計:約550万円
このケースでは、エスプレッソマシンや冷蔵庫などを状態の良い中古品で揃え、壁紙や照明など、専門技術が不要な範囲をDIYで対応することで、内装・設備費を抑えています。
【モデル2】スケルトン物件から理想のコンセプトを実現
人気エリアの路面(15坪程度)で、内装が何もないスケルトン物件からカフェを創り上げるケースです。設計の自由度が高く、理想のコンセプトを追求できる一方、初期費用は高額になります。
物件取得費(保証金、礼金など): 200万円
設計・内装工事費: 600万円
厨房設備・備品費(新品中心): 200万円
仕入れ・運転資金など諸費用: 100万円
初期費用合計:約1,100万円
このパターンでは、内装デザインから電気・ガス・水道の配管工事まで、すべてを一から行うため工事費が高くなります。
理想の空間を実現するため、自己資金に加えて、日本政策金融公庫などを活用したしっかりとした資金調達計画が不可欠です。
小さなカフェでもしっかり計画を立てれば成功できる
小さなカフェの開業資金についてご紹介してきましたが、最後に成功への道筋をまとめてみましょう。
開業資金の相場は500万~1,000万円程度が目安ですが、居抜き物件や中古機材などを活用することで、さらにコストを抑えることが可能です。資金調達においては、自己資金を基本としつつ、融資や補助金・助成金を組み合わせることが一般的です。
クラウドファンディングも選択肢の一つとなりますが、近年は成功事例が少ない傾向にあります。ただし、販促やファンづくりを兼ねる意味では検討する価値があるでしょう。資金計画を立てる際には、開業費用だけでなく、運転資金もしっかり見積もることが重要です。固定費と運転資金を見誤ると、開業後に資金ショートするリスクが高まります。
小さな規模のカフェだからこそ、独自性やこだわりを打ち出すチャンスがあります。大手チェーン店にはない魅力を創出し、差別化を図ることが成功への鍵となるでしょう。開業資金に関する疑問があれば、まずは試算シートを作成してみることをおすすめします。具体的な数字を見ることで、より現実的な計画を立てることができます。
物件探しや融資相談など、できることから具体的に動き出すことで、開業への道筋がより明確になります。一人で抱え込まず、専門家のアドバイスを受けながら進めることも大切です。
丸冨士では、ベーカリー開業を目指す方に向けて、物件選びから資金調達、厨房機器、商品開発といったパン屋の開業をトータルサポートする開業支援を行っています。テストキッチンでは実際の厨房機器を使用した講習会も開催しており、店舗で必要とする機器を実際に確認・体験できる場も提供しています。開業にハードルを感じている方は、お気軽にご相談ください。
» ベーカリー開業支援に関して詳しくはこちら
CONTACT
お問い合わせ
商品に関するご意見やご質問など、
どうぞお気軽にお問い合わせください。



